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噂の女のNNNのレビュー・感想・評価

噂の女(1954年製作の映画)
3.6
冒頭の玄関先シーンにおける女たちが並んで去っていくショットがベストショット。

正直、途中まで何が話の軸にあるのかわからなかった。まあ、たしかに露骨な描き方だと安っぽくなりそうだから、水面下に潜ませてさりげなくってことなのかあ。中盤さらさらしている。受け身というほどではないにせよ、決して主体的ではない久我美子と田中絹代をかき回す中村雀右衛門の人物像にもうひとつふたつ濃ゆ~いアクセントがあれば、、と思ってしまった。

物語的にはまだ続きそうだけど、ショットの並び的にそろそろ映画は終わりそうってところで "終" が入る。

観直したら評価変わるかも、、と思いつつ、周辺の『雨月物語』『祇園囃子』『山椒大夫』『近松物語』と比べると格段に落ちる。
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