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ジョニーは戦場へ行ったのcamusonのレビュー・感想・評価

ジョニーは戦場へ行った(1971年製作の映画)
3.5
第一次世界大戦に志願出兵して、
爆撃により、手足、目、鼻、耳、口を失いながらも救出され、
植物状態と診断されるも、研究のため生かされた青年米兵の話。

実際には脳に障害はなく、明瞭な意識があり、思考もできるが、
外界とのインターフェースが塞がれているために、
それを外側に知らせることができない。
自我が肉塊の中に閉じ込められた状態での苦悩、懊悩。

新たに入る情報がきわめて限定的(寒暖と振動を感じることはできる)である以上、
過去の記憶を遡ることが多くなる。
何気ないが幸せだった日々の記憶。恋人、家族、友人。
中でも親父の存在感が大きい。
その親父との関係性を釣り竿に集約させた脚本の妙。

余韻を残すエンディング。
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