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ジョニーは戦場へ行ったのkazu1961のレビュー・感想・評価

ジョニーは戦場へ行った(1971年製作の映画)
3.8
「ジョニーは戦場へ行った」
原題「JOHNNY GOT HIS GUN」
1976/3/13公開 アメリカ作品 2017-104
TSUTAYA CINEMA Handbook 2016
1970年代ランキング26位 再鑑賞

これほど強烈で後味の悪い反戦映画はないと思います。戦争を、生命を、比類ない激しさで問いかける作品です。ドルトン・トランボが39年に出版した小説を65歳になった彼自身が監督した唯一の作品です。スタートのブラックアウトから始まり現在はモノクロ、過去の記憶と夢はカラーでの対比映像、演出は印象を更に強烈にしています。身動き取れないのに人間の尊厳を失わない主人公の生き様に、赤狩りでブラックリストに載ったため自らの名前で長い間仕事ができなかった自身の人生をオーバーラップさせているようです。

戦場で両手、両足、耳、眼、口を失い、第1次世界大戦が終わってから15年近く生き続けたイギリス将校が実在したという事実をヒントに、ダルトン・トランボが1939年に発表した小説「ジョニーは銃をとった」を、トランボ自ら脚本・監督した反戦映画。なお1971年カンヌ映画祭審査員特別賞、日本でも72年度芸術祭大賞を受賞した。
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