人喰いうなぎ

青春がいっぱいの人喰いうなぎのレビュー・感想・評価

青春がいっぱい(1966年製作の映画)
4.2
昨日観た『ガールフレンド』もそうだったけど、大事なのは「サクセス」では無いのだという事がはっきりしている

演奏会で優勝するところを見せ場にしたいわけではなく、あのコスチュームをシスターが発注してそれを生徒達が嬉しそうに着ているところが見せられれば発表会自体は見せる必要が無い
サクセスでは無いからシスターもメアリーに対して具体的に感化しようとはしないし、メアリーとレイチェルがシスターに対してわかりやすく態度を軟化させもしないし、メアリーが叔父のところで酷い目に遭う描写も無い(なんならバチカン旅行出来て嬉しそうですらある)し、メアリーが実は修道院に居たいのだという描写も無い

キャラクター同士がお互いを見ているだけで、観客の観察と共感とは別のところで決定されていく