TakayukiMonji

哀しみのトリスターナのTakayukiMonjiのレビュー・感想・評価

哀しみのトリスターナ(1970年製作の映画)
3.9
ルイス・ブニュエル監督後期の70年作。
「昼顔」と初期作品しか鑑賞したことなかったけど、「昼顔」よりもドロドロ。
ドヌーヴ27歳、純真無垢な表情の前半から、後半はずっしり擦り切れたように純真さが消え、悲しげな表情へ変わっていく。移り変わりの中でも、ドヌーヴの美しさが際立つ。
貞淑な所有物とされてきた”束縛”と、自分らしく振る舞う”自由”。自由を得た代償かのようにトリスターナは不幸に見舞われ、結果として”束縛”されるロペの元へ。最後まで、トリスターナとロペ、それぞれの哀れさを感じさせながら、淡々と進む。
ラスト、走馬灯のように、、、。

屈折した人間模様が何とも言えない魅力を放つ作品。
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