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東京マダムと大阪夫人
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『東京マダムと大阪夫人』に投稿された感想・評価

netfilms

netfilmsの感想・評価

4.1
 東京都西部、あひるが丘のとある紡績会社の社員寮。西川隆吉(大坂志郎)の家に洗濯機が運び込まれ、ご近所の人々はパニック状態に。西川の妻・房江(水原真知子)の貯め込んだへそくりで遂に念願の電化製品を一番乗りで手にしたのだ。房江は大阪の船場育ちで羽振りの良い典型的な関西女だった。洗濯機の到着に一番気を悪くしたのは伊東光雄(三橋達也)の妻の美枝子(月丘夢路)だろう。仕事中にも関わらず、いきなり夫の光雄に電話を掛け、更に騒動を大きくするのだ。伊東家の奥さんは東京は下町の生まれでどこか奥ゆかしいところがありながら家の中では旦那さんを尻に敷く有り様だ。西川家と伊東家は家も隣同士なら、亭主も紡績会社の並びの席で、旦那同士は仲良くするのだが、一見にこやかな付き合いのうちにも、何かにつけ張り合う仲であった。そんなある日、西川家に房江の弟・八郎(高橋貞二)が現れ、そのまま居候となる。宣伝飛行機の操縦士で、一年中空を飛び回りながら、山男のような髭を蓄えた豪胆な男である。同じ頃、伊東家にも美枝子の妹・康子(芦川いづみ)が、古い「傘忠」ののれんをつがせようため、番頭徳平(稲川忠完)との結婚を強いる父・忠一(坂本武)の政略結婚から逃れようと姉の家に転がり込むのだ。

 張り合い続ける2軒の軒先に男と女が転がり込む。最初は目を合わせようともしない。隣り合う両家の妻を尻目に八郎はうっかり伊東家で食事したり、用もないのに何度も訪れるのだ。ぶっきらぼうな高橋貞二も良いが今作を彩るのは何と言っても内気な芦川いづみの表情と視線だろう。何だかずっといじいじしていて、視線も下向きでずっと自分の本当の感情を言い出せない。いづれはこの社宅のマダム連中のようにあひるのようにやかましくなるのかもしれないが、彼女は自分の縁談で好きでもない相手とくっつけられ、退屈な人生になることに我慢ならないのだ。ところがそこへ星島専務の令嬢で心理学専攻のイマドキのモダン・ガール百々子(北原三枝)が現れ、危険な恋の鞘当ての様相を呈すのだ。勝ち気でぐいぐい迫る百々子と内気な康子では最初から勝負ありの気もするが、そこは一触即発の伊東家と西川家の奥様たちが手綱を引き、心理ゲームの様相を呈すのだ。正にタイトル通りの東京マダムと大阪夫人ののっぴきならないユニークな心理戦が繰り広げられる。そこに川島雄三は亭主同士のアメリカ行きのエピソードを盛り込むのだ。常に心ここに在らずな大坂志郎も良いが、妻の月丘夢路に翻弄される三橋達也の姿が何だかひたすら哀れで、70年も昔の作品なのに実に現代的に見えて来る。

 松竹時代最後期の作品でありながら、川島に見出され今作がデビューとなった芦川いづみと北原三枝の共演はのちの日活時代を想起させる。そう言えば三橋達也も月丘夢路も日活移籍組だ。松竹的な家族喜劇と日活的な青春群像劇とが絶妙にクロスした爽快なクライマックスだ。
3104

3104の感想・評価

3.8
庭付き一戸建ての社宅が並ぶ東京郊外の「あひるが丘」。
隣同士の東京マダム(月丘夢路)と大阪夫人(水原真知子。夫が大阪から転勤してきたのでこの名前。これに対しての月丘の東京マダムというぐあい)が、何かにつけ張り合う様子を軸に、周囲の人間模様などがテンポよく描かれる良質なコメディ。

・・タイトル通りマダムと夫人は、例えば新しい家電の導入などで張り合うのだが、物語の“軸”は序盤で突然あひるが丘にやって来る、大阪夫人の弟の八郎である。高橋貞二演じるこの八郎の素直で率直な、それでいて朗らかなキャラクターがいい。決していうところのイケメンでもなくどこかクマのような外見だが、東京マダムの妹・康子と会社専務の娘・百々子の両方に想いを寄せられるのもむべなるかな、である。

マダム月丘の妹で、封建的な結婚を嫌い実家を飛び出してきた康子を演じるのは、これがデビュー作となる芦川いづみ。今回「芦川いづみ映画祭」の1本で観たからというわけでも、ましてや僕が彼女の可憐さにかなり参っている~劇場で売っていたブロマイド買っちゃった~からでもなく、客観的に観て劇中の彼女はかなり目立つ、眩しい存在であった。というのもデビュー作というのに彼女は実質ヒロイン的な扱いを受けている。まだセリフ回しも所作もぎこちなく(それもまた初々しくていい)出番も少なめだが、駆け出しの女優にそんな重責を担わせ、それでいて映画を壊すことなく彼女の魅力も際立たせることに成功したのは、川島監督の手腕のおかげなのかどうなのか。

彼女よりわずかに年長で映画のキャリアもわずかに長い、いわば“格上”の北原三枝が、彼女を引き立たせるポジションをしっかりかつ魅力的にこなしている。対照的なタイプの女性の配置が効果的。

物語は社宅内のみならず、会社の部分もきちんと描かれる。ここでの「アメリカへ社員派遣か?」という“騒動”が、きちんと物語全体を揺さぶる力にしているところがいい。マダムと夫人の夫役の三橋達也と大坂志郎もまたいい配置。そして社宅という小世界で顔を突き合わせ噂話を掻き回す、その他「夫人」たちの賑やかさが印象的。彼女達のうるさいおしゃべりにアヒルの画像をインサートする辺りは、監督のスマートな“毒”を垣間見た感じ。

16mmで鑑賞。
nagashing

nagashingの感想・評価

3.5
月丘夢路と芦川いづみの麗し姉妹が駆け寄る→きこしめしたオヤジふたりの抱擁、というマッチカットに爆笑。社宅の井戸端会議の賑わいをアヒルに喩えたコメディで、主婦連のかまびすしさが臨界点を突破すると、アヒルたちがいっせいにガァガァ鳴き出すのが本当におもしろい。冷戦状態のマダムふたりのシンメトリーなシンクロ洗濯も最高。老舗の店に上がり込むことを反復する北原三枝の図太さと厚かましさが、失恋の影を経由することで、清々しさといじらしさに反転し泣く。

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