トシオ88

ワイルド・ギースのトシオ88のレビュー・感想・評価

ワイルド・ギース(1978年製作の映画)
3.8
70年代の戦争映画の傑作。この作品と「鷲は舞い降りた」「戦争のはらわた」は特に70年代後半の戦争映画として個人的に好きな作品。所謂世界大戦ものではなく、傭兵の戦いざまを描いたストーリー。イギリスとスイスの出資作品の所為かハリウッドにありがちな甘い部分は少なく、シニカルな会話とシビアなストーリーが展開。泥臭くてダイナミズムに溢れた作品を見事に描いたポスター絵も傑作👍。

粗筋は…アフリカ某国の軍部クーデターにより監禁処刑間近の大統領を救出すべく、リチャード・バートン、リチャード・ハリス、ロジャー・ムーア、ハーディ・クリューガー達を中心とした50名からなる傭兵部隊が救出作戦を遂行。作戦は無事成功するかと思いきや、思わぬ裏切りが彼らを待ち受けていた…😨

前半は傭兵達が「七人の侍」を彷彿とさせるように其々の性格、特徴などを見せながら集い猛訓練を経て降下作戦を展開。後半は前大統領の救出作戦とその後の地獄のような展開を描く。バートン、ハリス、ムーア、クリューガー各人のキャラが立つ演出と脚本が素晴らしい。特にムーアはまるで007を思わせるユーモアとシビアさを兼ね合わせて楽しませてくれる。そしてハリスの息子との泣きの演出が思わず😢。当時は防弾プロテクターも個人重火器も今ほど発達していないのがわかっていても、後半のシビアな展開はイギリス🇬🇧らしく苦くて重い。
でもラストシーンは、救いのある演出で、また🥲となってしまった🎬😃。(ちょっとエアサプライみたいなハイトーンの主題歌が作風に似合わない点は重箱隅突き事案です…😆)
トシオ88

トシオ88