ミシンそば

あの娘と自転車に乗ってのミシンそばのレビュー・感想・評価

あの娘と自転車に乗って(1998年製作の映画)
3.5
中盤、ちょっと寝落ちしちまった。
結構疲れているのか。
それとも、子どもの感性を段々と理解できなくなってきてるから、寝落ちしたのか。
まあ、何にせよ静かな作品ではあるが、もっと若いころに観たかった感マシマシ。

アクタン・アブディカリコフ(後のアクタン・アリム・クバト)の長編デビュー作。
当然、キルギス映画は初めてだが、キアロスタミの「友だちのうちはどこ?」だったりに近い属性の映画だろう。
「友だちのうち~」より、セックスに興味津々なスケベ心が芽生え始めた思春期だけど。

監督自身、主人公と同じ養子で、後に産みの親と育ての親の名をそれぞれ冠しているから、そう名乗るに至る経緯そのものと言っていいだろう。
思春期の瑞々しさと、乗り越えたトラウマを、基本モノクロのごときセピアで、時々ハッとするカラー(多分少年時代の監督の印象に残った情景なんだろう)。

過去と向き合い、過去を受け止め、それら全てに感謝をしながら未来へ向かう。
こう言う構成の“少年時代”映画は、何度も言うが少年時代に観たかった(目線が近いから)。