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波の数だけ抱きしめてのABBAッキオのレビュー・感想・評価

波の数だけ抱きしめて(1991年製作の映画)
3.0
 1991年馬場康夫監督。ホイチョイプロダクションのバブル期映画3部作の3作目。ヒロインには原田知世の代わりに中山美穂、相手役に織田裕二は前作から続投。松下由樹、別所哲也らが加わる。今回は1991年の白黒シーンから始まり、9年前の1982年、大学生たちが湘南でFM局を立ち上げるカラーの回想に戻る、という構成。時代としてはバブル前とバブル崩壊後をつなぎ合わせた感じだが、恋愛ものとしては中身が薄く、中山美穂と織田裕二の間には何もおこらない。むしろ、82年をカラーに、91年を白黒にした構成が、バブル3部作としては示唆的だし、もうバブル時代が終わったことをこの段階で暗示している点が興味深い。91年に戻ったラストでカラーが甦るのが将来への期待を示唆しているのだろう。単純だが、3部作の完結としてはふさわしい1作と思う。
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