今まで見たグリフィス映画といえば重厚で5つの時代の物語を並行させた『イントレランス』と深い純愛で感動した『散り行く花』だった。
ただそれとは打って変わって『男女の戦』はむしろコメディ的な映画といった印象だった。イントレランスのようなインパクトはない。
個人的にはちょい残念だったかな。
それはともかくとして本作はで騙される男の浮気モノの内容となっている。
一方で浮気モノを描くことで家族映画としての側面も出ている。
ただ主人公の娘のキャラクターこそよく描けているがもう一人いる息子のキャラの印象はあまりなかった。
本作が極めて狭い世界で描かれているためどうしても、あまりキャラ立ちしていない彼が気になってしまう。
1920年代後半のサイレント映画とは言え、映像構成はむしろ30年代後半的な方が近い映像なのは驚いた。他にもマリーの作戦考案中で作戦を練る部分は映像に、考えてるマリーは半透明にして合成してる演出は好きだった。
でもやっぱりグリフィスは『散り行く花』が今の所一番好きかな。
今後観る予定の『素晴しい哉人生』も楽しみ。