romio

20世紀ノスタルジアのromioのレビュー・感想・評価

20世紀ノスタルジア(1997年製作の映画)
1.0
この原將人監督は、なんかちょっと調べたところによると自主制作映画界の伝説だとか。

そして、この映画は広末涼子のデビュー作であり、いわゆるアイドル映画?。
ひたすら、顔アップの映像と本人のナレーションが続く。
これがアイドル映画というものなのか?というもの。

ストーリーとしては、放送部に所属している主人公が、部員のミスの埋め合わせで、夏に自分は実は宇宙人なんだと言う男の子と作った、地球を記録した映像を編集して映画という形にするという話。
男の子は宇宙人と交信するためオーストラリアに渡っており、その彼に対する恋心と、その他にもごちゃごちゃ言っているような気もしないではないが、こちらには伝わってこない。

初めまして。
あなたは噂のニューヨークから来た天才ビデオアーティスト?
僕は宇宙人なんだ。
という衝撃の自己紹介から始まり、地獄のような時空を超えたミュージカルを挟み、お互い宇宙人になり、好きになっていく。
この最初から最後まで、どの過程においてもこちら側の感情移入する隙をあたえない。
もはや、貶したりしたらいけないんじゃないか?そっとほっといたほうがいいんじゃないかとすらこちらに思わせる。

やはり、基本的に、手持ちカメラで撮った映像なので、この素人の男の子の存在とごもごもした声が見ていられない、聞いてられないのがいたいか。
ストーリー、キャスト、映像、音声、軒並み最低レベルでありながら、絶対に面白くはないし楽しめないというこのがしっかりと底にあるからか、不思議とこちらに貶す気持ちや怒りが沸かない。よもやそんな嫌いではないとも思う。
これこそが、この監督が伝説と言われている由縁なのかもしれない。

どんなに頑張っても1点の映画なので1点に置いておくが、特異な存在であることはここに明記しておく。
最悪ではない。悪って感じはしないから。悪い印象を抜きにした上での最低であることには間違いはない。
気になったら見てみるのもいいなかもしれない。
romio

romio