イチロヲ

13日の金曜日/ジェイソンの命日のイチロヲのレビュー・感想・評価

3.5
軍隊の攻撃により体を失った殺人鬼が、自らの心臓を他人の体に移し替えながら殺害行為を続けていく。殺人鬼ジェイソンによる殺戮ショーを描いている、人気シリーズ第9弾。本作からスタジオがパラマウントからニュー・ライン・シネマへと替わっている。

本シリーズの法則を登場人物が言及していく、メタ的な作風へと突入。ジェイソンの心臓がボディ・スナッチャーの立ち位置になるという、今までやらなかったことに挑戦している。第5作目「新・13日の金曜日」のブラッシュアップ版という印象あり。

血反吐をはいている人間のグルグル回転カメラ、心臓が抜け出したあとのグチャグチャ融解描写など、下劣な過剰演出と意味不明なテンションの高さが特徴的。ジェイソン(たぶん童貞)が裸の女へと惹き寄せられているように見えるところも良い。

中盤にて情報提供者が要点を喋ってしまうため、謎解き要素は希薄。さらに、ホッケーマスクの登場シーンがわずかなため、ジェイソン萌えを楽しむこともできない。異色作としての魅力に満ち溢れているが、ホッケーマスク欲しさの飢餓感に見舞われてしまう。
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