ちんねん

氷海の伝説のちんねんのレビュー・感想・評価

氷海の伝説(2001年製作の映画)
3.6
カメラワークがやたらに顔ドアップで暗闇の中に浮かび上がってくる肌が怖すぎるのと、B級映画みたいなチャチなアクションシーン混じったり、性行為とか動物とイヌイットの血・肉のリアルなところとか、
アトラクションみたいな眩暈さえあるような3時間。
狂気と文化、
人間と動物、
それら本来渾然一体となっているものがぐちゃぐちゃになって出てきて、うろたえるか、隣の友人たちと茶化すしかできなかった。

文化的な面での気づきは多く刺激的。
最後に4人出ていくが、ああやって追い出さても生活・繁殖していけるだろうだけの簡易性を持った生活様式には驚き。
あんな周囲に建物どころか木さえ見当たらない雪原で生き延びること、そのなかで形成されていく環世界は、同じ人間として想像はできそうで感嘆し、想像できそうもなくてやはり感嘆する笑
しかしやっぱり印象として残るのは、圧倒的動物感…笑 そしてその上で、最後には悪霊のせいにして一件落着にしようとするところで、あ、これは人間特有のやつや、って感動する。

性行為の体位、感情の表出、会話の内容などのリアリティがどこまで追求されているのかへの信頼性が図り難くそこは困った。
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