おばけシューター

レクイエム・フォー・ドリームのおばけシューターのレビュー・感想・評価

4.4
お久しぶりです!👵🏻

いや〜レビュー書くのサボったサボった。
映画は観てたんですよ。ただまぁなんというか、その、

サボってました。
罰として鬱映画のレビュー書き直し!
まぁ本作好きすぎて元気の出る映画ですが。

イギリスの映画誌エンパイアの落ち込む映画ランキングで順当すぎる1位(節子は6位)。監督はのちにブラックスワンを撮る何とかスキーさん。
なお「初心者におすすめの元気が出る映画コピペ」では「夢見がちな4人の若者の生活を描いた笑える能天気コメディ」と書かれてました。訴えられろ

実際は薬物で人生が壊れていく4人を描いた話だが、本質的にはむしろ依存症がテーマでしょうか。例えばヘロインと言いながらハイになって踊ったり、ダイエットピルの効果が後半では変わってたりと意図的に間違えたり曖昧にして「薬物」という記号的表現にしていることからそう感じます。サラはテレビや食べ物、ついでに息子にもにも依存してたし。

最初は売人の仕事がうまくいき本人たちは楽しそうだが観てる側からすると不安でしかなく、これをアッパーなのにダークなサウンドトラックが上手く表していると思う!
「俺だけは捕まったり死んだりしない」「いつでも引き返せる」という思考のまま手段だったはずのドラッグがいつのまに目的にすり替わり最後はどん底に落ちる訳ですが、このストーリーってまさに薬物依存症の人が陥りがちな経過なんじゃ?(狙ってやってるとは思わないけど)。

サラの女優さん、演技が凄い!
結局彼女に届いた出演オファーは何だったんだろ。これは結構よく言われてる謎ですが、最後の友人のリアクションから友だちがドッキリでやったんじゃないかと思いました.(あとは実際は書類審査があって落ちてたという意見もあるみたいです。これかしら)

あと今回気づいたんですが、ハリーが帰ってきて大喜びで迎えるシークエンス、さりげなく開けた冷蔵庫が空っぽなんですよ!さりげない上品な演出。俺でなきゃ見逃しちゃうね🦦

依存が深まる過程で性格はより短絡的で自己中心的に、身体は血色が悪くガリガリになっていくがその表現が見事で、特に見た目の変化は心配になる程劇的!特にラストのテレビに出てくる息子の姿が現実との差があまりに大きくショッキングなカット。

ちなみにこの映画の公式サイトは例のテレビ番組のサイトになっており、番組出演に応募できるという観た人はゾッとするものになっていたが、残念ながら現在は消えてる模様。