chitchipapa

ワイアット・アープのchitchipapaのレビュー・感想・評価

ワイアット・アープ(1994年製作の映画)
3.7
西部開拓史における伝説的ガンマンであり保安官でもあったワイアット・アープの半生を、『アンタッチャブル』で一気にブレイクしたケヴィン・コスナーを主役に据えて描いた、ローレンス・カスダン監督による西部劇の大作です。
Filmarksでのスコアも低いですし、不名誉なゴールデンラズベリー賞を受賞するなど、むしろ散々な評価で話題を集めた作品ですが、数多くの西部劇を観てきた私には決して駄作とは思えませんでした。
史実を辿ってワイアットとアープ兄弟の劇烈な人生を再現した、本格的人間ドラマだと思います。
ワイアット・アープを描いた映画では、ヘンリー・フォンダの『荒野の決闘』とバート・ランカスターの『OK牧場の決闘』が有名で共に名作と言えますが、ヤマ場のOK牧場(実際は牧場ではなくて牛囲い)での撃ち合いは一瞬で決着したというのが史実のようです。この決闘場面をどう描くかが監督と脚本家の腕の見せどころですが、当作品では史実に忠実に所謂“前哨戦・本戦・延長戦”と場面を変えて丁寧に描いた為に、かえって分かり難さに繋がってしまったようですし、インパクトが分散されてしまいましたね。
chitchipapa

chitchipapa