lemmon

女優ナナのlemmonのレビュー・感想・評価

女優ナナ(1926年製作の映画)
4.0
「居酒屋」のナナちゃんが、こうなるか🥺。


とても丁寧な作り。
比較的長尺だったが楽しかった。


本作はナナと、墜落させられた男三人に話が絞られている。
詰め込まずに丁寧に語っている分、混乱はない。

ナナ役はメイウェストを思わす巨顔でインパクトある女優が演じていて、これがまた「なんであんな女がモテるんだ。」と言った、稀にニュースで見る女詐欺師っぽくて笑えた。
唯一、着替えの仕切りからボリュームある髪を手で束ねながらひょっこり現れるシーンでの、斜め60°くらいだけは美しく見えたかな😅。だけね。

この原作なら心抉られる作品に如何様にもできたし、その点甘いのだが、主演女優の狂気性と、ある種驚くほどの妖艶さ(色気とは別)のインパクトが、作品全体を覆っていて、凄味になっている。

冒頭15分がピークではあったか。
絶賛はしないが、観終わって強烈に残る。

「ナナ」という素晴らしい題材の成せる技な気はする。



ルノワールの演出、画面作りは完全に好みだなあ。制覇したくなってきてしまった😓。


また観てみたい。
少し寝かせよう。


先日観た「居酒屋」からエミールゾラ繋がりで「ナナ」を鑑賞。
lemmon

lemmon