afterballet

キッチンのafterballetのレビュー・感想・評価

キッチン(1989年製作の映画)
3.9
小説のイメージを塗り替える、もしくは底上げして軽快になった?想像とはテンポが違ってしまうのは当然、吉本ばななを映像化するのはかなり難しいし、監督ならではの感性でつくりあげられた雰囲気は文体の美しさよりユーモアで切り取られていて、時代の偏移を感じてしまうのは、やっぱり目からの情報だからなのか。
服も街も言葉の抑揚も小説では不変なのに80年代感が強い。登場人物達が喋る言葉一つ一つが丁寧なのは、演技が下手なだけか演出として計画的なものか、それがかえって印象強く残り、後半になると気にならなくなる位に不思議と引き込まれていく。
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