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マイ・フレンド・フォーエバーのaのレビュー・感想・評価

5.0
「こう思うんだ、ここは地球でエリックはすぐそばにいる」

マジでアホみたいに泣いた…まず少年×病気モノって反則でしょ…
セピア色で展開される派手じゃないストーリー、光に透けるブロンド。軽率に万引き出来ちゃうような田舎のスーパーも、身体に悪そうな安っぽいお菓子のパッケージも全部愛おしい、可愛い。
エリックのお母さんの偏見に塗れた言葉も冷たい目つきも物語の中では重要な役割を果たす。デクスターのお母さんに頬にキスされてエリックは、ぽかん、と見返りを求めぬ愛に戸惑う。

デクスターとエリック、二人近づいて笑えば、頭を寄せれば、二人の甘いブロンドが光に溶けていく。突飛な宇宙の話も、スニーカーのくだりも、旅の最後も、いずれ必ず消えるシャボン玉のようにふわふわと具体性を持たない。くだらない御伽噺でも子供にとっては起こりうることに思える。真っ直ぐ過ぎる想いに二人の幸せを願わずに居られない。

もうやめて~って言いながら観た、もう1度観たいと思うけど、そしたら冒頭から泣いちゃうな。駄目だな~反則だ。
邦題の「マイフレンドフォーエバー」も、原題の「The cure(治す)」も、秀逸です。
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