キング

マイ・フレンド・フォーエバーのキングのレビュー・感想・評価

4.6
ずっと観たかった映画だったんだけど、エイズに感染した子供の話しだってことでちょっと手に取りにくい作品だった。

ただ、ちょっと訳あって手に取ってみることに。

輸血でエイズにかかってみんなから避けられる少年に近づいた主人公。最初は、みんなと同じように差別的な対応を取るが、徐々にその少年に惹かれていき、2人でエイズに効く「草」を探しに出かける。しかし、エイズ患者に対して当たり前のように差別意識を持ってる主人公の親は、自分の息子もエイズに感染してしまうことを危惧しそれを止めようとする。
やがて、新聞で「エイズの特効薬が発見された」ということが報道され、それを見つけた主人公たちは特効薬を見つけ出すために2人で旅に出るが、、。

あらすじを見る限りだと終始重苦しく感じるかもしれないけど、エイズを患っていても明るく生きようとする少年、少年に希望を与えようと必死に策を考える主人公のやり取りは、観ててとても朗らかな気持ちになる。病気になった時はどうしても暗くなりがち。だけど、そんな時こそ幸せなことや楽しいことを考えたりして明るくなることが大切なんだなー。「病は気から」って言うけどまさにその通り。だけどエイズのような不治の病ばかりは本当にどうしようもない、、、そんな悲しさを感じずにはいられない。

金を盗んで大人に追いかけられて追い詰められた時、「僕はエイズだから僕の血は猛毒だ」と言って追っ払うシーンがあって、一瞬すごく得策だなって思っちゃうんだけど、追っ払ったあとの少年の悲しそうな顔を見ると切なすぎて得策だと思ってしまったことを後悔してしまう。
ところどころに楽しいシーンも混ざってるんだけど不意に映される少年の悲しそうな顔。

元気付けさせることに必死な主人公、それに応える少年。
だけど「いつかはこうなる。」
なんとなく看護師がこぼす言葉。
もう全てが切ないです

最後は想像通りの結末を迎え、そんなことは最初から分かってるんだけど涙を抑えられなかった。ラストの靴のシーンではもう涙腺崩壊状態。

こんなに良い映画なのにマーク数があまり多くないのが不思議

やっぱり内容がちょっと重いからかなー

もっとたくさんの人に見て欲しい映画です。
キング

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