このレビューはネタバレを含みます
マスコミを操作してのイメージづくりの危うさを描いている点で、
珍しい着眼点の作品だと思います。
そして流行の流行り廃りに翻弄されるサラリーマンの悲劇でもあります。
50年以上も前の作品だが、
ライバル会社宣伝部との情報合戦は、
現在でも変わらないのではないか。
追い詰められた合田は、
部下の西(川口浩)に対して、
マスコットガールを抱いて流出を防げなどという、
無茶な命令をしたりする。
目にクマを作って、
倒れるまで仕事に執念を燃やす高松英朗は好演だが、
印象的なのは、
好奇の目にさらされながら宇宙服を着て繁華街を歩く川口浩。
無理矢理作った不気味な笑顔でおもちゃの電子銃を撃っている姿は、
企業戦士の末路だ。
ちょっと残酷な物語ですが、
見応えありです!