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漂流のseapony3000のレビュー・感想・評価

漂流(1981年製作の映画)
5.0
坂上ジロさんから亡くなってついに長英が投身自殺、ひとりぼっちになってアホウドリの羽根で鳥人間になる欣也。あっけなく失敗したあとに鳥たちに同化して茫然と佇む欣也素晴らしい。すまんのうすまんのうと泣きながらアホウドリを撲殺していくシーンから、干物にして保存食、卵の殻は雨水のボトルに羽根は布団に。無人島9年目にして迎える岸田森率いるご新規がきてから欣也の正気も持ち直し生活のレベルが格段に上がる。まずは洞穴に藁の扉。痴話喧嘩で仲間殺しちゃってからこっち急に崩壊しはじめる恒さま。欣也と恒さまの陽と陰。船造ろうのアイデアから素材集めに工程きっちりあって嬉しいし、狂って火を点ける恒さまが最後には命がけで船を守る。貝殻の数珠ネックレスに褌の欣也、手を合わせて拝みたい。それにしても映像と音楽のミスマッチ加減、ものすごい勢いで作品の価値を下げてくる。江戸後期の無人島にフュージョン全然合わない。
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