こんなに後味悪いバッドエンディングを観たのはいつぶりだろう。ラース・フォン・トリアーの鬱三部作とも違う、資本主義に滅茶苦茶にされている私達人間の醜い業。言われるまで気が付かなかったがビフォアシリーズに続いて今作もリンクエイター監督作品だった。
生きていくためには屠殺工場で働くほかに道を選べない不法移民のメキシコ人を見て心がギュッと苦しくなる。先日とある英国のヴィーガン団体がInstagramにポストしたスローガンVegan ‘cause we saw the videos you refuse to watchは本当にその通りな訳で…今までヴィーガンの人を揶揄ったことは人生で一度もないけど改めて今後も絶対にないだろうと思う。どんなに理論武装しようと、私達が普段口にしている肉がどんな環境でどんな人たちの労働によって作られて運ばれているか知らない／見てない／あるいは見ようとしていない限りエシカル・ヴィーガンの在り方について口出しする権利はないのでは。
と、色々書いたけど俳優陣がとっても豪華だし演出も良いのでおすすめです。相変わらずポール・ダノは好きな空気感を持った俳優だったし何故かAvril Lavigneが出演していて話し声でもこの人の声やっぱりめちゃくちゃ可愛いなと思った。
