Shu

ラースと、その彼女のShuのレビュー・感想・評価

ラースと、その彼女(2007年製作の映画)
4.5
「ラースと、その彼女」観てきた。
お話は…
主人公のラース(ライアン・ゴズリング)は、とても優しくて純粋な青年。周囲の人々にも愛されているが、とてもシャイで、心に傷を持っており、女性が苦手。ある日、彼は兄夫婦に「彼女だ」と言って、リアルドールのビアンカを紹介する。
とどのつまりダッチワイフである。
「頭がおかしくなったのか」と心配する兄夫婦だったが、医師はビアンカの出現を「必要があるから」と判断し、受け入れるように促す。
そしてそんなビアンカとラースと周囲の人々の奇妙な生活が始まることとなる。
ゆっくりとした時間の流れで始まり、所々でコミカルに笑わす。こりゃおもしろいわ!と思っていたら話は徐々に変わってくる。周囲の人々もリアルドールを本物の彼女のように扱うラースに最初は驚き、気味悪がったり、失笑したりしていたが誰ひとりラースに意地悪なことはしないし、だれかしら味方をする。彼の人柄がそうさせているのだろうと解る。
人々の優しさが物語り全体をつつみじんわりとした心温まる作品だと思う。
ラース役のライアン・ゴズリングがとってもいい!
役柄的に難しかったのではないかなと思うけど(人形相手に演技するからね)実にうまく変にコミカルに走らずに落ち着いた演技を見せてくれたのが良かった。
そして何かに踏みきれずにいる人にとってちょっとだけ勇気をくれる。
人の優しさにほろっとさせられるいい映画でした。おすすめです。

(2009年01月16日レビュー転載)
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