ペジオ

DUST ダストのペジオのネタバレレビュー・内容・結末

DUST ダスト(2001年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

ババアかく語りき

「この世には二種類の映画しかない。蠅がたかる映画とたからない映画だ。」と思うのですが、そのどちらも味わえる映画
(様は「土っぽさ」だろうか?)

ババアの語ったこの物語を青年が継承し「俺の物語さ」となるまでの過程を描いている訳だが、つまりはババアもこの物語を誰かから継承した可能性があるってことか
実際に「ルークとネダの娘」であるかは解らんよと
ババアの語っていた部分にババアは登場しないし、青年の語りでは青年自身がルークとイライジャと写真に写っていたりする
この物語の口伝されてきた流れを遡れば、その上流にはもしかしたらルークもイライジャもいなかったかもしれない
そうすると所々に散見する宗教的要素が何とも意味深ですな

この形式をババアが理解していたとすれば、自分の正体を聞かれて「話の最後に分かるわ」と答えたババアの心境が何だか興味深くもあり

物語が「語り手」の手を離れ「聞き手」のものとなっていくメカニズム
物語の存在意義
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