のほほんさん

スリープレスののほほんさんのレビュー・感想・評価

スリープレス(2001年製作の映画)
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上映2時間、謎解き5分、ラストの幕引きあっさりと(カステラのCMに乗せて)


私は特に犯人を推理したりしようとせずにただ成り行きを見守っていたのだけど、推理しながら観ていた人には犯人は分かるものなのだろうか?
とりあえず、辻褄は合っているように思いますが(笑)


17年前に起きた「こびと」による連続殺人事件。犯人の死亡により終わったと思われたが、再び事件をなぞるような連続殺人事件が起こる。
過去の亡霊が蘇ったのか、あるいは模倣犯か…


と言っても本作の発端は、犯人の犯行記録を誤って手にした売春婦とその友達が口封じ的に殺されたこと。
どちらかと言うと突発的で、子守唄にかけた連続殺人という物語からは外れるような気がする。



こういう冷めたツッコミを言うのは野暮ってもの。
細かいことは言わず、無茶も楽しみながら観る方がきっと面白い。


最初の殺人の、物語と関係ないのにやたらと被害者をいたぶる描写。なんせ1番時間をかけている(笑)
思わせぶりに焦らすのではなく、間違いなく来るけどどう来るか?という演出と思う。
だから本当、獲物を前にどうしてやろうかと舌舐めずりするようなアルジェントの悪い笑顔が見えるような気がする(笑)


アルジェントを語れるほどには彼の作品を観賞できてはいないが、「サスペリア」は何度も観た大好きな作品。
ケレン味という意味では及ばないが、代わりにより現代的なゴブリンの音楽を得て、趣味全開のアルジェント節を吟じた感じの印象だった