ふかい

おかあさんのふかいのレビュー・感想・評価

おかあさん(1952年製作の映画)
4.3
成瀬特有の暗すぎる話の中に放り込まれるユーモア。「捕虜おじさん」と呼ばれる加東大介がいちいち面白い。「レクリエーション」を「リクリーニング」と言い間違える。色が落ちてしまった帽子を「シックモード」と言う。クレームつけにきた客をオモチャの拳銃で狙い打つ。
子供を他人の家に預けるということがこんなに軽々しく行われることに衝撃。次女はとにかく可哀想で、試験に受けるための願掛け(?)として髪をおかっぱにされる。
舌を出す香川京子の圧倒的なキュートさ。
娘を送り出した後の切なすぎる田中絹代の後ろ姿。「私の大好きなおかあさん いつまでも生きてください」と言う棒読みナレーションが不穏さを残す。
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