ペコリンゴ

サンダーパンツ!のペコリンゴのレビュー・感想・評価

サンダーパンツ!(2002年製作の映画)
3.6
記録。
絶えず漏れ出すエネルギー。

『ハリー・ポッター』シリーズのロン役、ルパート・グリントが出演していたファミリー向けコメディ映画。

生まれつきオナラが止まらないというハンデを背負った少年パトリック。そのせいで父親は家出をし、学校では「屁こき虫」とイジメられる始末。だがそんな彼も親友と呼べる存在に出会う。同級生のアランだ。アランは鼻が悪くオナラの匂いもへっちゃら。しかも天才発明少年である。パトリックはアランが開発した、オナラをエネルギーに変換する「サンダーパンツ」を着用してハンデを克服したかに見えたが…。

…そうなんです。
子供が大好きなオナラを扱ったオナラコメディです。ちなみに僕は大人ですが未だにオナラで笑える少年の心を持っています。

誕生の瞬間〜成長過程を描く冒頭の時点で既にオナラに次ぐオナラ。そんなんで親父家出すんなやって思うかもですが、パトリックのオナラに対する父ちゃんの涙ぐましい努力が笑えます。

オナラが止まらないのは胃が二つあるかららしいのですが、ルパート・グリント扮するアランはその個性に着目してオナラエネルギーで浮遊するホバークラフト(サンダーパンツ2号機)を開発しその天才っぷりを発揮。もはやパンツじゃないけど(笑)

でも、小学生からしたらオナラが止まんないってのは深刻な悩みですよね。主人公パトリックも「人生最悪の日」を日々更新する悲観っぷりで、まさに鼻つまみ者な日常は凄く可哀想なんですけど、その丸ぽちゃでファニーなルックスもあって申し訳ないけど笑っちゃう。

さて、そんな本作。
良識あるお上品な方からすれば、しょーもないお話に聞こえるかもしれません。

ですが、ハンデを個性として前向きに捉え夢に近づく少年の姿と、その礎となる純粋な友情には胸を熱くするものを確かに感じました。

強いて言えば物事が好転してくのはアランのおかげが殆どで、ぶっちゃけパトリックは屁こいてただけなので、成長ストーリーとしては微妙かなぁと。

ま、持つべきものは友ってことですよね。