メイプルわっふるG

妖怪大戦争のメイプルわっふるGのレビュー・感想・評価

妖怪大戦争(1968年製作の映画)
3.6
大映特撮妖怪シリーズ三部作第二弾。

古代バビロニアの大妖怪が復活。伊豆の代官を襲う。
巨悪な化け物に対し、全国から駆け付けた日本妖怪たちが立ち向かう。

強烈無比な吸血妖怪ダイモン、目ヂカラ半端ない。大魔神のごとく日本妖怪を蹴散らす。
でもタイマンも好きらしい。代官や家来とチャンバラ対決。対カッパ戦では柱に皿こすりまくり。
というか世界半周して標的が伊豆の代官っておい。

日本妖怪たちは前作より一層ユーモラスで人間臭い性格に。
伊豆在住だけれど関西弁、土佐弁、熊本弁と多種多様。
雲外鏡の千里眼でチャンバラ観戦。息切れで映像乱れる雲外鏡を叱咤「今、大事なとこや!」「ちくしょう、せっかくいいトコなんじょに」→「しょうがない、もういっぺん押し掛けよう」ライブ観戦に。

前作『妖怪百物語』を上回る妖怪大集合。ラストの踊り進む妖怪たちは、百鬼夜行絵巻そのもの。それだけ元の浮世絵や絵巻が躍動感溢れているということなのだろう。いつまでも眺めていたくなる大行進。

御札や御守には弱いけれど、ねぐらは古寺。付喪神や烏天狗など日本の怪異は善悪では括れない存在。
八百万の神やアニミズムは時代によって扱いが変わるもの。まして違う文化や宗教では決して認められるものではなかろう。
立場としては妖精や精霊に近いのか。さらに日本妖怪って畏怖とコミカルが混在しているイメージ。


鑑賞 2020.07.18 時代劇専門チャンネル