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クォ・ヴァディスのevergla00のネタバレレビュー・内容・結末

クォ・ヴァディス(1951年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

【🐟どちらへ?】

Overtureが長い…😪

けれど、本編自体は退屈することなく鑑賞できました。

原作は歴史小説。
キリストが磔にされて30年ほど経った頃のローマ帝国、皇帝はネロの時代。

究極の男尊女卑階級社会に面食らいます。
元の身分が高くても、一度人質や奴隷となれば家畜同然となり、他人の所有物となってしまう世界。

土地、食事、更には人間までも、ただ欲するままに貪り浪費するだけの、煌びやかで贅沢な暮らしぶりのローマ上級市民に対し、奴隷を持たずに慎ましい生活を送り、ひっそりと信仰を深めるキリスト教徒達。

ローマ軍の英雄である主人公Marcusが、元人質でキリスト教徒の美女Lygiaを追いかけ回す内に、徐々に宗教への理解を深めることになるという物語。

あの手この手でLygiaを「所有」しようと躍起になるMarcusは、あろうことかキリストに嫉妬😁とにかくキリスト教を受け入れない限り彼女を手に入れることはできないと知りつつも、大火の際には、素早い決断と実行力で、最愛の女性とローマ市民を守ります。しかしキリスト教徒と共に捕らえられ、自らの手でLygiaを救う術がない状態に陥ると、初めて「主」に祈ります。

最終的にMarcusが心底キリスト教を信じるようになったのかは不明ですが、「主」はLygiaを「餌」として、異教徒にローマを救わせるという離れ技をしてみせたのです。

テンポの良い展開で飽きないのですが、この時代の女性達の好みはよく分からない😓

まず中盤までのMarcusは、パワハラ・セクハラのマエストロで、現代なら地雷男認定は間違いありません。ツンデレLygiaさんも、結局一目惚れしていたのか?嫌よ嫌よも好きのうち?同郷かつ同じクリスチャンのUrsusも命懸けで助けてくれるよ?
語彙力無双の叔父PetroniusもMarcusと似たようなレベルに思えたのですが、Euniceちゃん、このおっさんのどこに夢中なの?と不思議でなりませんでした。馬6頭分と評したSeneca御大よりマシなのか?奴隷に対しても丁寧に怪我の治療を施して優しかったとか、そんなエピソードでもあれば入り込めたのですが。心中シーン…、え〜っと、我々は一体何を見せられているのでしょうか…😶後ろに立つ先生の視線が…😁
皇帝ネロたんは、暗殺されないのが奇跡だと思えるくらいの「あんぽんたん」。側近らの阿諛追従を見ていて、もしかして皇室と宮内庁もこんな感じなのかしらと思ったり。ネロたんにも最期まで忠実な元愛人Acteがいますが、権力を失っても彼女達を離さない男性陣の魅力を、早い段階でもっと描いて欲しかったです。

Marina Bertiがとても美しい。
Deborah Kerrは少しUma Thurmanに似ていました。
最初Elizabeth TaylorがLygia役の予定でしたが…、牢獄に収容されるキリスト教徒役で登場しているとのこと。水色のドレスの人でしょうか??
Sophia Lorenは目立ちますね(^^)。彼女のママもエキストラとして出演。

ライオンちゃん達は、暑くてなかなかケージから出てくれなかったそうです。

まるで宗教画のような色彩のシーンが多くありました。
使われた衣装は32000点とか。様々な装飾品がすごく素敵でした👑

“It is not enough to live well. One must die well.”
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