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飼育
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目次

飼育の作品紹介

飼育のあらすじ

1972年のカンボジアの村。隣国ベトナムはアメリカとの戦争の真っ只中で、空爆に向かう米軍ジェット機が轟音を残して上空を通り過ぎていく。ある日、国境近くで爆撃機が墜落し、黒人パイロットが捕えられる。牢につながれたパイロットは、クメール・ルージュの共産主義思想に洗脳されかけている少年ポンとその仲間たちによって監視される。少年たちにとってパイロットは人間ではなく、“飼育”の必要な動物にすぎない。やがてパイロットは見張りの目を盗んで逃げようとするが失敗。そして事件が起こる……。

飼育の監督

原題
Gibier d'Elevage
製作年
2011年
製作国
カンボジアフランス
上映時間
93分

『飼育』に投稿された感想・評価

大江健三郎の「飼育」が原案になっている本作。
カンボジア内戦中、墜落した爆撃機から脱出したアフリカ系アメリカ人を、反乱軍であるクメール・ルージュの子供たちがとらえ、捕虜として管理することから始まる『飼育』の物語。

ストーリーの序盤は、飼育されている兵士に十分な食糧も与えずトイレにも満足に行かせてやらないというずさんというより残酷な様子が描かれる。
作中に登場する犬の方が、自由に動き回ったりエサを与えてもらったりしている。
その対比が余計、兵士に対する仕打ちの残酷さを浮き上がらせる。

兵士をいたずらに、そしてぞんざいに扱う様子はまるで、アリの巣をほじくりまわし生き物をみだりに殺すような無邪気な子どものようだ。
子供はそれを「残酷」だということを“知らない”。
だからこそ、ためらうことなく残酷な行動を取ることができるのだ。

ただし今作は、飼育の残酷さだけをフォーカスしている訳ではない。
竹でできた牢屋に閉じ込められて自由に身動きが取れない兵士を哀れむ村人(多くは大人)、そこから兵士と村人、そして子供たちとの交流が生まれる。
お互いの言葉がわからないなりに、お互いを分かろうとする姿は微笑ましく心温まる。

さらに今作は、クメール・ルージュの過度な同調圧力とそこから生じる歪みも描いているのが興味深い。
クメール・ルージュが掲げる正義を信じて疑わない子供たちは、よなよな村を回り村人を監視する。
クメール・ルージュの不満を少しでも言った村人は、子供たちによって密告される。
たとえそれが、自宅での家族の会話でも。
そして密告された村人は、クメール・ルージュが「勉強」と呼ぶ行為によって粛清されてしまう。
村の中で偉いのは、村人よりも子供たちだ。
そしてそんな子供たちを統制するクメール・ルージュの大人は、逆らう者には容赦なく鞭を振るい、時に死に追いやる。
結局クメール・ルージュの大人も、アリの巣をほじくりアリを虐殺する子供たちと変わらないのかもしれない。

最後の顛末は、結局うやむやにされてしまったイメージ。
しかし、はっきりしたエンディングをもたらさず、結局誰も幸せにならない、それが戦争の実態なのかもしれないと思った。
あまりにも直接的すぎる画面の羅列に萎えたのはさておき…。
大島版では黒人兵士の周りには常に大人たちがワチャワチャしていてそこでの思惑の交錯が閉鎖的な集落の澱みを醸成。一方本作では常に少年たちが兵士を囲んでいる構図が徹底され、自国の教育思想への批判性を纏うことで点が線へ。その際の、リティ・パンのライフワークとの融解点にハッとさせられる

@スバル座
Tsu

Tsuの感想・評価

3.5
「どうして兵隊になったの?僕のお父さんも兵隊だよ。大人になったら何をしたらいいんだろう」
という少年の言葉が印象的でした。
大島渚版をまだ観てないけど、飼育といえば大島渚のイメージだったので
どーせ怖いんでしょと思って恐る恐る観たら、カンボジアの自然と文化にあふれた、少年の心を描く切ない反戦ストーリーでした。。

綺麗な思い出で終わるためには、大島渚版は見ないほうがいいかな。。



↓↓↓↓上映後、東京外語大学講師の方のTalk & Lecture 「『飼育』はどのようにカンボジアに翻案されたのか?」を引用、記録

太平洋戦争中の1972年、山奥の村が舞台。
街からも離れていて、同じ国民からも汚れていると思われているような場所。
アメリカ軍が南北ベトナムを爆撃するのに、
隣国のカンボジアやラオスにも危害が加わり、その時期を描いた作品

子供が主人公となり、墜落した飛行機から捕らえた黒人を見張り観察する中で人間らしさを見出しコミュニケーションを取っていくというストーリー。

1961年大島渚監督が映画化したものはリティ・パン監督は観てないそう
大島渚版、また原作は反対に大人が翻弄され、揉めている間に当然終戦になる虚しさを描いており、黒人は話すこともないのだけど、
リティ・パン監督版は互いの気もちを通じさせることにより、より反戦映画としての性格を強くしたと言える

ポル・ポト時代にカンボジアを追い出され大変な苦労をして映画監督になった監督
ドキュメンタリー映画を得意とする監督が、カンボジアで中流、上流ではない人たちの生活を丁寧に描いており、豚の捌き方、檻の作り方そこに住む人たちのアイデンティティが分かる

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