公立の夜間中学を舞台に、様々な事情を抱えた生徒たちと人間味あふれる教師の交流を描いた山田洋次監督の名作。1993年に公開され、日本アカデミー賞の最優秀作品賞をはじめ、数々の賞を受賞。
ある教室の授業風景を軸にして回想を繰り返す構成を使い、夜間中学という空間とその意義を描き上げている。
教室の生徒とともに私たちも、“学ぶとはどういうことか”さらに“人生の幸福とは何か”という難しいテーマを、黒井先生、つまり山田洋次監督に導かれながら考える。
様々な事情を抱えながらも、その状況を打破するためだったり、自分の人生を変えるために夜間中学に通う生徒たちの姿が描かれた今作は、分かりやすいストーリーなのにしっかりと心の中に重みのある何かを残してくれる不思議な作品。年齢を問わず安心して観られる一本なので、家族で鑑賞するのもオススメ。