整った
絶妙な
「おかえり」を言うか言わないかくらいの些細な変化、あるいはちょっとした気遣い。
寺島進さんの優しさと上島美穂さんの危うさ。
それを抑制の効いたローアングルのカメラで静かに追っていき、…
言葉にするのは難しいけれど、強く胸に迫るものがあった 辛さや切なさよりも、覚悟か諦観か、希望か絶望か、わからないけれどそんな感じ 些細な台詞が効いているなと思った 「大事な電話を待ってるんだ」とか…
>>続きを読むビタ止まりフレーム外の何かに視線を行ける、死を望んでいるような、神々しいものを目の当たりにしているような彼女のショット、それをおれも一緒いくわ、ってその過程をもっかいみせる見せ方…
過程で、痕跡的で…
これはたしか中学生の頃、WOWOWで放送された「J-MOVIE WARS」(監修は石井岳龍)シリーズの中の一本として観た記憶がある。
監督は篠崎誠。主演は寺島進と上村美穂。日本版『こわれゆく女』と…
宗教や陰謀論に取り憑かれた人を"精神に異常をきたした"で突き放したり笑ったりすれば楽なんやけど、当事者がある考えに執着することで何とかギリギリ生活活動を保ってるんであれば中途半端に介入したらあかんな…
>>続きを読む最後までカメラがほとんど動かなくてアケルマン的ドグマを感じ、撮影方法からも精神的な危うさを演出されているようでホラー映画のようにも感じた。初めの方とか黒沢清の『復讐』っぽかったし。寺島進のそうなの?…
>>続きを読む1996年製作公開。脚本篠崎誠、山村玲。監督篠崎誠。
上村美穂という俳優を配したことで成功している。彼女の表情は、もはや別の世界に行き来する満足感に溢れていて、あやしい。
何かをしなければ危うい…
尋常ではない長回しが夫婦の空気を演技ではない生々しい空間に昇華させ、普通の生活を送っていたはずなのに妻の精神が徐々に壊れて気づいたときには戻れなくなってしまった主人公夫婦の悲劇が一層痛切に感じられる…
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