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イズ・エーのanneのネタバレレビュー・内容・結末

イズ・エー(2003年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

無差別爆破事件を起こした当時14歳の少年は少年法に守られ4年で出所した。 

この映画は未成年の心に抱える闇から、息子の更生を信じる父親と、事件により妻子を失った父親(刑事)、二人の「父親」の苦悩や葛藤を描いた映画。 


「僕らは哀しみを知らない 
僕らは痛みを知らない 
僕らは何も感じない 
僕らの静かなる戦場」本作より 

現実と空想、ゲーム世界の境目がはっきりとせず、創造力が乏しくなってきたと感じる今。
14歳の心に闇を作り、無差別爆破事件を起こさせた。
暗く残酷な心の先を感じられないのが14歳の心なのだろう。 


ラストの海のシーン。 
全力で死の恐ろしさを教えようとする父親の姿、簡単に人を殺めるくせに自分は死にたくないと思う息子の姿。
そしてその息子の姿に最後微笑む父親に言い表せないほど心に強くささる感情があった。 


心に生まれる、社会や人への疑問はどうやって浄化させるのか。
どうやって暗闇に光を照らせるのか。 


少年法や、若者の犯罪者の心理、子供を育てるということの責任、すごく考えさせられました。


映画を観て終わりじゃなく、問題提起をして自分なりに解釈するまでがこの映画だと感じました。
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