片腕マシンボーイ

イズ・エーの片腕マシンボーイのレビュー・感想・評価

イズ・エー(2003年製作の映画)
2.9
こんなシリアスで重厚な作品なのに…
この監督と脚本家の本作後の作品の恵まれてない感が凄い(でも「アイアンガール」や「カクトウ便」は好きよ!)

渋谷でおこった無差別爆破事件によって幼い息子を失った刑事の三村
捕まった14歳の少年は僅か4年後に更生したとして出所する
更生を信じられない三村はある確信を持って犯人の少年を追うのだが…

はい、主人公の刑事三村を演じるのはマシンボーイの憧れのスター津田寛治さんですよ!
もうな津田さんの静かながら鬼気迫る演技が素晴らしい
へっぽこ映画の楽しそうなキチガイ演技も好きだけど、こういった静かに狂う津田さんも素敵ですねぇ

内藤さんの加害者の父親とかもなかなか良かったんですが
小栗さんの少年Aが安っぽいのが残念
まだ若手だった小栗さんの経験不足も否めませんがそれ以上に脚本かな?
メインが被害者側の三村だから加害者側の描写が弱くなるのはわかるがそれにしても加害者本人や家族の描写が中途半端でイマイチ説得力がない
そのせいか終盤の重要な内藤さんと小栗さんのシーンがかなりポンコツな出来に…

津田さん大好きとしてこんなことを言うのもどうかと思うが
内藤さん小栗さんの描写をメインにしたほうが作品としては良いものになったと思うなぁ
あ、個人的にはラストの津田さんの表情だけで大満足です
本年、津田はじめ!