ギズモX

いつかギラギラする日のギズモXのレビュー・感想・評価

いつかギラギラする日(1992年製作の映画)
4.7
【ギャングの旅に終わりなんてねぇ!】

『仁義なき戦い』の深作欣二が監督した萩原健一、千葉真一主演のコミカルギャング映画。

《引退間近のギャング三人と若者一人による四人の強盗団がリゾートホテルの売上金が入った現金輸送車を襲ったものの、実際に入っていたのは予定の四分の一、一人分の額だった。
それが原因で仲間の一人が裏切り、金を独り占めにしてしまったのをきっかけに、単なる強盗劇はヤクザや警察を巻き込んでの破茶滅茶な争奪戦にへと発展していくのだった》

頭蓋骨まで熱くなるギラギラした映画というよりかは底抜けに明るいお祭り爆走映画。
青年漫画に出てきそうなクレイジー女や殺し屋、樹木希林など、次から次へと個性的な奴が出てきてはキザな台詞を吐きまくる。
後先考えないテンション高めなカーチェイスや銃撃戦が多く、暴走気味なショーケン達にオロオロするヤクザや警察達がかなり笑えた。

多分、当時としてはオッサンと若者による世代対決を描きたかったんだろうと思うけど、
なにせ通信手段が公衆電話とアナログ電話だった時代に公開された映画だから、今となってはどっちも化石みたいな存在で、今見るとダサいし痛いし寒い。
しかも劇中でやたらとロックンロールを強調してくるから
(いや、こんなが言うとるロックンロールって何よ?)
と問わざるを得なかった。

でも、見ていて凄く楽しい。面白い!
そこに理由なんてものは必要ない!
オール北海道なロケーションやラストも凄く爽快だった。
元気が湧いてくる映画だ。

【次とまります】
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