最高!映画はかくあるべし!狂乱に次ぐ狂乱。愛すべき馬鹿映画。
黒人の吹き替えが田舎っぺ訛りで、怪しいインディアンの吹き替えが関西弁。
冒頭シーンだけ切り取れば、アメリカを舞台にコメディ時代劇をやっているような珍妙さがあり、笑いが止まらない。
明治維新の世相大混乱をジャズが持つカオス性で見事に表現。
ええじゃないかの群れがジャズに乗って大行進する。
役者の動きに合わせてBGMを練られているところもあり、とにかく動きが気持ちいい。
横に長い城内を上手く使い、動き回り、最後には動きを制約していた襖を外し、大団円を迎える。
薩長と幕府軍が戦争に突入する中、主人公の殿はあくまで傍観し、祭りに命を捧げる。
娯楽映画のようで反戦映画でもあるし、表現の喜びに満ちている。
岡本喜八さん演出の喜劇を見ているようだった。タモリさんやミッキーカーチスが最後に登場します。
やっぱり自分は喜八さんのカオス成分が大好きだ。