ハリウッドザコ

東京タワー オカンとボクと、時々、オトンのハリウッドザコのネタバレレビュー・内容・結末

3.8

このレビューはネタバレを含みます

ありがとうおかん。
そして愛する人がいることを再認識できたありがとう。

田舎から都会へと移る少し前のよくある上京ものの話。
田舎から上京した人なんかにはとても刺さる作品だと非常に思う。

ガンの投与や延命治療を施すシーンはかなり辛いものがある。特に抗がん剤の効果と唸る樹木希林の演技がリアルすぎて。

後半にかけての物語の畳み掛けがすごいと思う。前半部は主人公マー君がだらし無くてそれにずっと味方だった母親の存在があると言った人生を追っていく物語であったが
その前半部があったからこそ母親と一緒に暮らしたり治療を助けたりと親孝行する場面がものすごい輝いている。

主人公が堕落している現実を受け止められない存在であるこそが分かるように、
何かと死んだら…と口癖のように言っていたオカンに対しても「絶対に死なない」と伝えていたのも彼らしい。