奈都

ノートルダムの鐘の奈都のレビュー・感想・評価

ノートルダムの鐘(1996年製作の映画)
4.5
音楽がとても素晴らしい作品です。
以下、特に好きな曲です。

・ノートルダムの鐘/フィナーレ
語り手であるクロパンの高音に痺れます。日本語版は海外でも評価が高いそうです!
イタリア語版のクロパンの高音もすごいので聴いてほしい(布教)

・Topsy Turvy
お祭りらしい楽しげな曲調です
逆さま祭りを知ってるか!?
…曲は好きだけど、祭りの後半シーンは辛い。
カジモドが、状況は分かってないけど「みんなに受けいられている」と感じて嬉し泣きするんですよ…あの衛兵め……

・僕の願い
カジモドらしい謙虚な歌詞で、優しいカジモドだからこそ「願うこと」にも許しを乞うのが切ない…
日本語版ラストの「何"も"いらない」の「も」は世界一美しく力強い「も」だと思っています。

・天使が僕に
カジモドの恋心を歌った曲。人を好きになる、という自然な感情にすら、「許されるなら」と歌うのが切ない。
初めての優しさ、好きという感情に出会ったカジモドの歌声が、羽のように柔らかで包み込むような暖かさ・優しさが感じられます。

・Hell Fire
フロローの激重ヤンデレラブソング

・ゴッド・ヘルプ
貧しいけれど自分以外の人たちの幸せを願うエスメラルダと、
裕福そうなのに更に自分のことしか祈らない人々との対比が描かれています。
ステンドグラスが綺麗。

・奇跡の法廷
クロパンがウッキウキで◯しにかかってくる曲

○印象
子どもの頃は、世界観の暗さや拷問や見せ物という描写が怖かったこと・宗教について理解できていなくて、教会の存在がよくわかっていなかったのですが、大人になってから見ると深みが増します。
(フロローがなぜエスメラルダに思い馳せているのに「それ自体が罪だ!」みたいになっているのか等)

カジモドとの対比でフィーバスを「ただのイケメン」っていう人もいるけど、フィーバスもメッチャ心のいいやつで、最初からカジモドに対等に接してくれる人物なんだよなぁ……
エスメラルダに対して、カジモドは「天使」を、フロローは「悪魔」という幻想的なものを見るのだけど、フィーバスは「弱きものを救う人」としてちゃんと人間として見てくれているんだよな、そういうところに惹かれ合ったのだと思う。

完全なハッピーエンドか?となると微妙ではありますが、好きな作品です。
奈都

奈都