このレビューはネタバレを含みます
ユゴー作の原作「ノートルダム・ド・パリ」をディズニー感満載で描いた作品。
ディズニー作品全体の中で相対的にこの作品を評価すると、暗く現実的で、コメディ感がほぼないという珍しい作品。(石像くらい?)
悪役(フロロ)はジャファーみたいな人だけど、ジャファーのユーモアを排除した本当に欲にまみれた完全なる悪人だから、普段悪役を好きになる人でもこの作品に関してはそうはならないんじゃないかな。
でも原作では実は、彼は聖職者という威厳のある立場としての自分と、人間という煩悩まみれの自分の葛藤に悩まされていて実に読んでいて面白い。だからこそこの面白さを表現しつつ、ディズニー作品として仕上げるのには苦労したと思う。
原作のエスメラルダ、カジモドが醜すぎて助けてもらったのに彼を見ることができなかったって、人間すぎる〜
ユゴーといえばレミゼ。彼はこういった人間の内側を作品のテーマにすることが多い。フランス文学がそもそも人間の心理を巧みに描いたものが多いから飽きないんですよね〜^_^