大聖堂の鐘楼の中で
一人生きるカジモド
彼が幼子の時から
『ここは聖域。外の世界は邪悪だ』
と教え込み
半ば「閉じ込めて」きた判事フロロー
フロローが敵視するジプシー・エスメラルダは
『あなたは弱い者を虐げる!正義を!』
と高らかに声をあげ
真っ向立ち向かう
そんな彼女を
フロローは
この胸に でなければ地獄へと
怒り苦しみながら
執拗に追う
☆☆★
私自身が、罪悪感たっぷり抱えていた頃なら、カジモドに共鳴し
フロローを「憎っくき奴!」と断罪していたでしょうけど。
そこはもう通り過ぎた。
エスメラルダとフィーバスのロマンスにも気が向かず。
今回はそれよりも
暖炉の前で一人、エスメラルダを想うフロローに引っかかったw
ヴィランズは
主人公が到底受け入れない方法でしか、他を愛せない存在
そして皆一様に素直ぢゃないw
フロローの場合
美しい女をこの胸に抱けないなら火刑に処すって、どんだけやねん。
この偏屈なおじさん観てたらさ
…それって、愛じゃん?と思えてw
ひねくれ曲がるにも程があるけど(*´艸`*)
カジモドを閉じ込めるのも
美しいジプシーを追うのも
処刑するのも
つまり、あなたの愛なんでしょ
(歓迎されちゃいないけどw)
周りから見れば、到底受け入れられない、
ひねくれ曲がったあなたの愛、なのよね〜。
…って。
「相手が望むようには愛せない」とは
家族関係のテッパンとも言えますが
役割と義務の世界に生きる人は
周囲には到底受け入れられないことをデフォルトとする人がいる
相容れない存在とは
離れるのが得策
離れられない!となると
問題を生み
物語を生む。
彼の場合、自身の想いをまっとうすると
ああいう最期になるのね。といふ
悪役ほど、七面倒臭い奴らもいない。
善人は、その面倒臭さに付き合わされる。
己の、悪の側面…カジモドの場合は外へ出たい!という想いを素直に主張すること。禁じられているから悪だと思い込んでいるもの
を引き出されて。
あなたが引き出される
悪の側面は
何でしょうね?