事故前の旦那と娘の様子を一切描かないのが新鮮。
別に誰かとの出会いで主人公が救われたり、最終的に悲しみから立ち直ったりしないけど、男の子やお母さんやアパートの娼婦と主人公の会話、全てが愛おしい。
好きなシーンは数えきれないほど。
夜の階段に1人佇む所、壁に手を押しつけて手を痛めながら歩く所、プールの水の中で耳を塞ぐ所、ほかにも沢山。
どの表現もとても自然で深い悲しみがありありと感じられる。
そこに自分の中の悲しみを重ねていけるような気がして落ち着く。
ラストのオーバーラップしていくカットは思わず息をのむほど圧巻