Ryoma

トリコロール/青の愛のRyomaのレビュー・感想・評価

トリコロール/青の愛(1993年製作の映画)
4.1
原題“BLUE“が物語るように、月明かりに照らされたプールや、多くの光が乱反射したネオン、青一色で模された壁紙など作中の至る所に“青“を感じることができた。そのアート面と、ジュリエット・ビノシュ演じる主人公の喪失から再生の物語がうまくマッチしていて引き込まれた。
生前には知り得なかった亡くなった者の秘密や事実が亡くなった後に明るみに出るのは良くも悪くもかなり残された者にとっては衝撃を受けるだろうなと。
予想よりも怒涛の展開で、ある意味予想を裏切ってくれる、いかにもフランス映画🇫🇷っぽいなあと思った。そのため、“悲壮感“や“苦しみ“、“悔恨“だけではない、“怒り“や“愛憎“その他、言葉では表現できない様々な感情が芽生え、感情がごちゃ混ぜに複雑に絡み合った様が描かれていたことで、よりリアルというか身近に感じることができた。実生活はそんな単純なものではないと突きつけられような作品だった。
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