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悪名一番勝負のmitakosamaのレビュー・感想・評価

悪名一番勝負(1969年製作の映画)
3.0
スカパーにて。15作目にして、大映での最後の悪名。
しかも田宮二郎が大映を辞めた為に清次が登場せず!「梅に鶯、松に鶴、朝吉に清次。」って言ってたじゃないですかぁ〜〜。相方のいないバディムービーなんて…
更に監督がマキノ雅弘!その上、世界観が戦前に逆戻り。シリーズ物のフォーマットも全部崩したパラレル的な内容となってしまった。マキノだから許された所が絶対にあるよな…

ヤクザの利権で長屋の立ち退きが迫られている話。
女壺振り師に江波杏子が格好良く振る舞ったり、田村高廣と安田道代が良い仲を演じたり、津川雅彦がドモりの酷いヤクザを演じたり色々と見所はある。
が、話が進まない〜〜。立ち退き騒動で血なまぐさくなるまで1時間くらいかかる。それまでヤクザのお偉方は芸者さんと楽しく飲んで笑ってばっかり。しかもそこそこ楽しそうで悪そうな感じがしないんだよな。

最後の殴り込みも、朝吉らしからぬドスを振り回し三下を斬りまくる展開。
ええ?不殺の朝吉はどうなったのよう?そもそも酒も普通に飲んでるし。

それでも勝新の演技力は流石だなとは思った。同じキャラを演出の違いで別人の様に演じ分けられるのは勝新ならではでしょう。
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