温かい瞳で人間を見つめた、なんともノスタルジックで愛おしい作品だった。
クリクリはそのとき5歳で、彼女の記憶に深く残る大切な思い出がある。
自然豊かな沼地で暮らすガリスとリトン一家のもとにやって来る友人達との あるひとときの交流のはなし。裕福なものは何もないけど、そこに心を満たす全てがある。
穏やかな気持ちと少しの感傷が残る。人間の定めを想いながら、こんな豊かさと、こんな世界に自分は惹かれる。
「記憶は心に刻まれ、ずっと後まで残る。物語のように」
「自由とは、何をし何をしないか、自分で選び決めることである」