オレンチ

東風のオレンチのレビュー・感想・評価

東風(1969年製作の映画)
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ジャン=リュック・ゴダールが商業映画と決別し、政治的映画を制作するために結成したジガ・ヴェルトフ集団名義の政治的西部劇。

本作は西部劇であり、本作のドキュメンタリー映画であり、プロパガンダ映画である。


本作の西部劇は1968年フランスで勃発した5月革命の前後を暗喩しており、当時の情勢のハイライト的に機能している。
また本作の製作過程を記録映画として見せることで実験的にこれまでの映画のあり方を解体しているように思えた。


また西部劇が枠組みに選ばれた理由は、世界一商業映画が生み出されるハリウッドを揶揄するためである。

それにしてもプロパガンダ的側面があまりにも過激でビビる。
当時の労働者には影響力が絶大だったろうし、何人の人が鼓舞され革命の闘士になったのか計り知れない。