『裁かるゝジャンヌ』繋がりで鑑賞。
歴史上のヒロイン、ジャンヌ・ダルクの半生を壮大なスケールで描いたアクション史劇!見応えのある作品だった。
なんと言っても、フランスを代表する名俳優の勢揃いにちょっとしたお得感すら。
初々しいミラ・ジョヴォヴィッチのジャンヌぶりが見事。悲しみ、憎しみ、強い信仰心、神の徴との狭間で追いつめられる精神性を繊細且つ力強く演じていた。
如何せん目に見えない神の力を映像で表現するのは難しい。神々しさより若干ファンタジックに感じらてしまったシーンは個人的にはややマイナス。
それでも、それを差し引いてもリュック・ベッソンの力量が感じられる。とりわけ英国軍との激戦シーンは見どころでもあり、その迫力は圧巻だった。
シャルル7世の身代わり候補3人が良かった。中でもヴァンサン・カッセルが今作でも素敵!勿論、存在感が強すぎないデズモンド・ハリントンの忠誠心も、チェッキー・カリョの甲冑姿も素敵。
更には、ジョン・マルコヴィッチのフワフワした情けなさとフェイ・ダナウェイの曲者感も流石!
そしてまさかのダスティン・ホフマン。
今作では火刑シーンに無駄に時間を割かない。けれど『裁かるゝジャンヌ』をイメージして覚悟して観てもズシンと来る。そこに至るまでの過程、もしくは濃密なエピソードの積み重ねの末の結末に心を揺さぶられる。
史実に忠実かは別としても、歴史エンタメとして個人的には平均スコア以上に映画的満足度が高かった。
きっと観るタイミングも良かったのだと思う。