じぇいらふ

薔薇のスタビスキーのじぇいらふのレビュー・感想・評価

薔薇のスタビスキー(1973年製作の映画)
4.2
ジャン=ポール・ベルモンド傑作選3を観まくれシリーズ⑥

これは題名知ってましたが、初鑑賞。監督はなんと『去年マリエンバードへ』『夜と霧』の前衛的演出のアラン・レネ。ベルモンドとは唯一の作品です。アラン・レネらしい、時間軸が前後した独特演出も出てきますが、基本的にはサスペンス娯楽作になってます。ベルモンド渋くてかっこいいです。面白い👍👍👍👍

この作品は事実に〜タイトル『スタビスキー、、、』(これが原題)向こうの道からルパンみたいな車やって来る 双眼鏡で船を見る👀男 あのロシアのトロツキーがフランスに亡命する⁉️〜はじまり

1930年代フランス。スタビスキー事件という一大スキャンダル事件の映画化。アレクサンドル・スタビスキーは、詐欺のような行為で大金を稼ぎ、政財界の大物と仲良くなり、妻アルレッテと優雅な生活を送っていた。しかし検察官ボニーから怪しまれ、偽公債の発行がばれて追い詰められはじめる。。。というおはなし

昔、詐欺罪逮捕された男が、再び成り上がって大きな財力を持ったものの、昔の事件がマスコミにばれて、そこからだんだん人生がほころび始める男をベルモンドが見事に演じています。こういう悪役もいいですよね。全盛期のオーラありまくりでかっこいいです。

スタビスキーの妻アルレッテ:アニー・デュプレーがとてもとても美しいです✨衣装がイブ・サンローランが担当していて、白を基調にした出で立ちがとても華やかでいいです。いつもスタビスキーが彼女に白い薔薇をたくさん送るので、今回の邦題『薔薇のスタビスキー』になった感じです。アラン・レネは、前衛的演出で知られますが、女優の撮り方がとてもいいですよね。『去年マリエンバードへ』でのデルフィーヌ・セイリグ美しかった✨。ふと振り返ったり、アップの顔が鮮烈でいいです。今回も遺憾なく発揮してます。ベルモンドに負けないディプレーの存在感。

途中の劇場でのオーディションシーンがとてもいいです。美しいユダヤ人女優とベルモンドの演劇シーン✨

あのシャルル・ボワイエがスタビスキーを支える男爵役で出ています。今作での演技で助演男優賞受賞してます。

これはベルモンド作品だけでなく素晴らしい作品ですので、是非観たいところですね。