ある日、突然UFOが、自分たちの住む街の真上に飛来したら?
その上、20年もその場に留まり続け、街中に定住し始めたら??
そんな星新一のショートショートっぽい話を、ハリウッドとヨハネスブルグが真面目に撮った本作。
かつて「異星人を隔離する」側だった主人公が、謎の黒い液体をかぶって変異したせいで、かつての仲間達に追われるというストーリーです。
異星人VS地球人の対立軸がメインテーマかと思いきや、それほど両者が強烈にいがみ合っているように見えないのは、主人公含む異星人サイドの数が極少だったからでしょうか。前半にPOVが多用されてたのもあるのかな。
差別する側が差別される側に転じることで、世界の捉え方・世間からの評価が一変する展開が痛烈です。
かつてヨハネスブルグで行われた「地球人を隔離する」政策を喚起する野心作にして問題作。
これがデビュー作だなんて、末恐ろしいですね…。
なかなかグロいシーンもありますが、弾け方がPOPな印象すら与えるのは、チャッピーに通じる演出かもしれません。
ラストのオチも、もろチャッピーです(笑)。
3年後、彼はどうなるのでしょう??