アイデアと世界観の勝利！
南アのヨハネスブルグに宇宙船が浮いてる、エイリアンはまるでアパルトヘイト時代のように隔離され迫害されている、でもしっかりＳＦとして成立させているので、そのバランス感覚に感心しました。エイリアンの造形はグロテスクだし主人公が徐々に変異していく描写は「ザ・フライ」以来の気持ち悪さ、卵や人体破壊は血飛沫がとぶしで嫌悪感を明らかに抱かせる演出はパワーがあり新人監督らしさがあります。ＳＦに付き物のガジェットも細かく作り込み、パワーローダーのミサイル発射シーンで ゛板野サーカス ゛までやってくれます。
主人公が自分勝手な性格ですが、ああなったら「そりゃそうなるだろうな」と妙に納得してしまう複雑な気持ちを分かりやすく体現してくれます。
ＳＦでありアクションでありホラーであり社会派っぽくもあり、それを112分の中に詰め込んだ監督の手腕は見事！
