クリーム

革命児サパタのクリームのレビュー・感想・評価

革命児サパタ(1952年製作の映画)
3.8
ゴッドファーザーのイメージが強いマーロン·ブランド、若い時(28)の顔の癖が強かった。ディアス独裁政権下のメキシコで、農民の土地や権利が侵害された為、戦ったサパタと言う革命家の実話ベースのお話。画像も古く地味な作品だけど、ディアス政権やサパタと言う革命家の事を知るきっかけになりました。内容も飽きる事なく、観賞出来て良かったです。

1911年、ダイアス大統領の圧政に苦しむメキシコ農民の中に、エミリアノ·サパタという男がいた。彼は土地問題でお尋ね者となり、兄ユーフェミオ、友人パブロとその恋人ソルダデラと共に山に潜伏していた。ある日、フェルナンドと言う男がやって来て、テキサスに住む革命家マデロの事を聞かされた。サパタは、パブロをテキサスに送り信憑性を探らせるのでした。



ネタバレ↓



サパタは、町の豪商の娘ホセファと結婚したかった。しかし親が許すハズもなく、心象を良くする為、金持ちの牧場で働くと、警察の追求も解けた。
その後、パブロの手引きでマデロと会います。フェルナンドの計画では、2人が南北を率いて戦えば革命は成就すると言う。サパタは断ります。しかし、偶然の事故で、再びお尋ね者となり、警察に捕らわれます。兄やパブロらが民衆の助けを借り、彼を救った事で、サパタは皆の為に戦う気になりました。サパタは同志の協力を得て南部一帯を征圧した。
北からはマデロが首都に攻め入り勝利した。サパタは、急に態度を変えたホセファの父の許しを得て結婚もした。
平和主義者のマデロの意向で、サパタも武装を解除したが、その隙を見てフェタ将軍が裏切り、マデロは暗殺された。
サパタはフェタ将軍を倒したものの、この事件が、パブロとマデロが自分をおとしいれる罠であったと邪推し、パブロを殺害した。これは、どうだったんだろう?とってもグレー。
サパタは大統領に推され、兄ユーフェミオは戦って権力を経ても変わらず貧しい生活に非道な人と変わり殺された。
かねてより、サパタを殺そうと考えていたフェルナンドは、彼の留守中サパタ討伐軍を作り、ある屋敷の中庭に彼をおびき出し、伏兵の一斉射撃で、サパタを殺害した。

最初から、短気で傲慢でイヤな奴丸出しのサパタに良い印象は皆無だった。ホセファへの求婚は、暴力的で引いたが、ホセファは喜んでいた。「ん?」この当時のメキシコの人々は、こんな奴が好きなのか?とイラつきながらも、私欲の為に戦っておらず、一貫して農民に土地を返す事だけを考えていたのは、好感が持てた。貧しいインディオ達は、こう言う力強い奴について行くしか道は無かったのだと思う。まあ、他の奴らに比べたら全然ましだし。全く知らない歴史を知る事が出来て、面白かったです。

*ハンスウさん、ありがとう☆
クリーム

クリーム